災厄の魔女

タクミの話によると、この2人はこの町に拠点を置くCクラスのギルドの者のようだ。


彼等はハル達のギルドが気に入らないらしく、出会す度喧嘩をふっかけてくるらしい。


ギルドを潰す為命を狙っているのだから、喧嘩とは言わないのだろうが。


まぁ今の所、ことごとく負けているのは彼等の方で、ハル達のギルドは一度も負けていないらしい。

格下のギルドに負ける彼等はどうかと疑問に思うが、そこはあえてつっこまないでおくとしよう。




 「手加減無いんだよあのババア。ガキはガキで剣なんか振り回して危ねぇし」


噛んでいたガムを膨らまして見せる少女。

片耳にかけた髪を編み込み数個のピアスをつける彼女は否定をしてはいるが、どう見てもヤンキーである。


命を懸けた戦いに手加減なんてあるのだろうか?

言っている事がどこかずれているように思えるのは気のせいでは無いだろう。


ところでババアって、多分シンリの事だよな。
で、剣を振り回すガキって言うのがミヤビだろう。


絶対この場にシンリが居たらブチギレてるぞ。

しかもガキって、ミヤビとそんな年齢変わらないよな、彼女。




 「あの2人には適わなかったが、お前達には勝てそうな気がする」


立ち直ったらしい男性は腕を組み自信に満ちた顔をする。


何だよそれ。
俺達が弱いとでも?
見下したようなその言葉、何かいらっとくるんですけど。











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