闇夜に真紅の薔薇の咲く
「な、何してるの……?」
「え? いや、ちょっとね。冷静になるためにお仕置きをしてもらおうと思って」
「……え?」
いつも通りの笑顔の仮面をつけて、ルイは何でもないように言うけれど彼の言葉の所為で余計に戸惑う。
朔夜の視線の先には、どこから現れたのか鞭を手に苦い表情をしているノアールと、いつも通り飄々とした笑みを浮かべているルイ。
まさか、彼はそういう趣味があるのだろうか。
一気に表情を引きつらせた彼女はさらにもう一歩、身を引いた。
それを見て、今まで何一つとして言葉を発しなかったノアールがため息をつくと、もっていた鞭を床に置いてルイの頭を思いっきり叩く。
「バカかお前。何勘違いされるようなこと言ってるんだ。……お前は良いかもしれないが、俺も一緒にされちゃ困る」
「いやー、だってさ。いちいち反応してくれちゃう朔夜ちゃんが面白くって」
「朔夜で遊ぶな。バカ」
「…………」
遊ばれていたのか。
彼らの意外な趣味を偶然ながらに知ってしまい、どう反応しようかと迷っていた朔夜は深いため息をついて一気に脱力した。
が、すぐに頬をぱっと赤らめる。
からかわれていると知らなかったとはいえ、ルイの言葉を真に受けていちいち反応していた自分が恥ずかしい。
「え? いや、ちょっとね。冷静になるためにお仕置きをしてもらおうと思って」
「……え?」
いつも通りの笑顔の仮面をつけて、ルイは何でもないように言うけれど彼の言葉の所為で余計に戸惑う。
朔夜の視線の先には、どこから現れたのか鞭を手に苦い表情をしているノアールと、いつも通り飄々とした笑みを浮かべているルイ。
まさか、彼はそういう趣味があるのだろうか。
一気に表情を引きつらせた彼女はさらにもう一歩、身を引いた。
それを見て、今まで何一つとして言葉を発しなかったノアールがため息をつくと、もっていた鞭を床に置いてルイの頭を思いっきり叩く。
「バカかお前。何勘違いされるようなこと言ってるんだ。……お前は良いかもしれないが、俺も一緒にされちゃ困る」
「いやー、だってさ。いちいち反応してくれちゃう朔夜ちゃんが面白くって」
「朔夜で遊ぶな。バカ」
「…………」
遊ばれていたのか。
彼らの意外な趣味を偶然ながらに知ってしまい、どう反応しようかと迷っていた朔夜は深いため息をついて一気に脱力した。
が、すぐに頬をぱっと赤らめる。
からかわれていると知らなかったとはいえ、ルイの言葉を真に受けていちいち反応していた自分が恥ずかしい。