闇夜に真紅の薔薇の咲く
が、すぐに眉根を寄せると深々とため息をついた。
情報が、なさすぎる。相手を推測するにしても、姿形も能力も分からない。
……まぁ、情報が入ったところでお世辞にも頭が良いと言えない朔夜が相手を割り出せるかどうかは定かではないが。
朔夜は何も言葉を発しないルイとノアールに視線をやって、至極真面目な顔で真っ直ぐに見つめる。
あまりに真剣な彼の表情に、二人は同時に不思議そうに首をかしげた。
「どうした?」
「うん。あのね、私、そのカードを私の机の上に置いたの霞高の教師か生徒なんじゃないかなって思うんだけど……」
「――そうとは限らないよ」
腕を組んで真剣に話しをきいていたルイが、ちらりと朔夜を一瞥してゆっくりと瞬きをする。
組んでいた腕を解いて、ルイは机の表面を指で撫でた。
「朔夜ちゃん。忘れてないよね? オレたちが相手にしてるのは人間じゃない。悪魔だ。しかも、魔界と何年も前から対立しているかなり厄介な奴らだよ。
奴らはみんな何らかの特殊能力を持ってる。もちろん、姿を消す能力も、機会を一時的に使い物にならなくする能力も、奴らはもってるよ」
「……」
「朔夜ちゃんが言いたいことは分かる。この高校の警備はかなり厳重で徹底してるから、外部の者は入れないと思ったんだよね。
君が考えたことは間違いじゃないよ。……人間相手なら、ね」
ルイの言うとおりだ。
情報が、なさすぎる。相手を推測するにしても、姿形も能力も分からない。
……まぁ、情報が入ったところでお世辞にも頭が良いと言えない朔夜が相手を割り出せるかどうかは定かではないが。
朔夜は何も言葉を発しないルイとノアールに視線をやって、至極真面目な顔で真っ直ぐに見つめる。
あまりに真剣な彼の表情に、二人は同時に不思議そうに首をかしげた。
「どうした?」
「うん。あのね、私、そのカードを私の机の上に置いたの霞高の教師か生徒なんじゃないかなって思うんだけど……」
「――そうとは限らないよ」
腕を組んで真剣に話しをきいていたルイが、ちらりと朔夜を一瞥してゆっくりと瞬きをする。
組んでいた腕を解いて、ルイは机の表面を指で撫でた。
「朔夜ちゃん。忘れてないよね? オレたちが相手にしてるのは人間じゃない。悪魔だ。しかも、魔界と何年も前から対立しているかなり厄介な奴らだよ。
奴らはみんな何らかの特殊能力を持ってる。もちろん、姿を消す能力も、機会を一時的に使い物にならなくする能力も、奴らはもってるよ」
「……」
「朔夜ちゃんが言いたいことは分かる。この高校の警備はかなり厳重で徹底してるから、外部の者は入れないと思ったんだよね。
君が考えたことは間違いじゃないよ。……人間相手なら、ね」
ルイの言うとおりだ。