闇夜に真紅の薔薇の咲く
悪戯っぽく微笑まれ、朔夜は首がちぎれそうな勢いで首を縦に振る。
それにまたルイは笑みを零し、手に握っていた拳銃を指でくるくると回し弄ぶ。
「さっきのを見たとおり、オレたちは人間じゃないよ。そのことは、朔夜ちゃんも薄々勘付いてたんじゃない?」
「まぁ……」
大鎌と拳銃を持って、人外なる彼らを殺害していた時点で何となくそう思っていた。
拳銃だけならば、まだ日本に来たばかりのアメリカ人かもしれない、と言う理由で納得出来たのだが、大鎌とくれば流石にそれも無理な話だ。
だるそうに大鎌を手にしているノアールを改めて見やり、その美しさに思わず見惚れる。
武器を持っているのだから、多少の恐怖を抱いてもいいものだが何故か恐怖は微塵も感じない。
感じることと言えば、その美しさへの感嘆。
昨夜、かなりの恐怖を味わったために気がおかしくなってしまったのだろうか。
首をひねってルイに視線を戻すと、何故だか彼は苦笑を浮かべていた。
「……まぁ、こんな大鎌振りまわしてたら大体そう思うよねぇ。買い変えたら良いのに」
「バカかお前。陛下から与えられた武器だ。そう簡単に買い変えるわけにもいかないだろ」
「え~? オレ、普通に変えたけど? だって、それさ。近距離戦には向かないじゃん。
間合いつめられたら終わりだよね」
「……」
呆れてものも言えないと言うように、ノアールがため息をついて首を振る。
それを本当に不思議そうにルイは見つめながら、すっかり蚊帳の外となり傍観者と化していた朔夜に視線を向けた。
それにまたルイは笑みを零し、手に握っていた拳銃を指でくるくると回し弄ぶ。
「さっきのを見たとおり、オレたちは人間じゃないよ。そのことは、朔夜ちゃんも薄々勘付いてたんじゃない?」
「まぁ……」
大鎌と拳銃を持って、人外なる彼らを殺害していた時点で何となくそう思っていた。
拳銃だけならば、まだ日本に来たばかりのアメリカ人かもしれない、と言う理由で納得出来たのだが、大鎌とくれば流石にそれも無理な話だ。
だるそうに大鎌を手にしているノアールを改めて見やり、その美しさに思わず見惚れる。
武器を持っているのだから、多少の恐怖を抱いてもいいものだが何故か恐怖は微塵も感じない。
感じることと言えば、その美しさへの感嘆。
昨夜、かなりの恐怖を味わったために気がおかしくなってしまったのだろうか。
首をひねってルイに視線を戻すと、何故だか彼は苦笑を浮かべていた。
「……まぁ、こんな大鎌振りまわしてたら大体そう思うよねぇ。買い変えたら良いのに」
「バカかお前。陛下から与えられた武器だ。そう簡単に買い変えるわけにもいかないだろ」
「え~? オレ、普通に変えたけど? だって、それさ。近距離戦には向かないじゃん。
間合いつめられたら終わりだよね」
「……」
呆れてものも言えないと言うように、ノアールがため息をついて首を振る。
それを本当に不思議そうにルイは見つめながら、すっかり蚊帳の外となり傍観者と化していた朔夜に視線を向けた。