キミのとなり
守るもの *笑夏 side*
やめて…やめて…やめて…!!
「やめて!!ヒロを刺すなら私を刺しなさい!!ヒロには指一本触れさせないよ!!」
ヒロは守る。
絶対に!!
「なんだとぉ…!?僕より、そいつが大事か!?」
ナイフが私に向かってくる。徐々に、近づいてくる。
怖い…。
でも、ヒロを守るんだ!!
「……っさせるかよっ…!!」
ヒロはそう言って、草壁の頬を殴った。
「いってぇ!!何すんだよお前!!調子にのるなよ!!」
「ヒロ!!危ない!!」
だが、ヒロはつき出されたナイフをスルリと避けて、草壁の溝に蹴りをいれた。
いつの間にこんな強くなったの?