キミのとなり
それから、学校の行きはもちろん、帰りも必ず一緒に帰ってくれるようになった。
「ねぇ、笑夏と近堂君って付き合ってるの?」
放課後の部活中に亜美が聞いてきた。
「付き合ってるわけないじゃん」
「ふーん。てゆーか、この3人の中で、好きな人いないの笑夏だけだよ」
亜美の声に美羽が頷いた。
「え!?そうなの!?誰??」
私が聞いても2人は「笑夏に好きな人ができたらね」っといって教えてくれなかった。
そして、帰り。
「エミ、帰ろうぜー」
「うん」
なんで、みんな好きな人がいるんだろう。
私にはわからないな。
ヒロはいるのかな…?
「ヒロって好きな人、いるの?」
「…え!?なにいきなり…」
突然の問いにヒロは困っていたようだった。
「……いるよ…」
え…?
「…好きな人ならいるよ」
え…
なんだろう。
胸がいたい。
「い、いるんだ…」
こんな気持ちになったの初めて…
「だ、だれ?」