キミのとなり
「数人相手に一人って卑怯だろ!!」
数人の男子は「いてっ!!」と言うなり私を睨んだ。
小学校の頃の私は、見た目も性格も男そのものだった。
髪型もショートだっだし、私服でスカートなんかはいたこともなかった。
だから、言葉も荒かった。
男たちは
「なにすんだよっ!」
と私に怒鳴った。
「だーかーら、数人相手に卑怯だっつってんだろ。そんなか弱い男一人に数人じゃなきゃ勝てないわけ?」
私はそう言って、睨み付けた。
そして男子たちは
「チッ」
と舌打ちをして、逃げるように去っていった。
「大丈夫?」
と言って私はヒロに近づいた。
ヒロは泣きながら「うん」と頷いて「ありがとう」と言った。