キミのとなり
「さっきから変だと思った。まだ理科室しか案内してないのに覚えたって、おかしいでしょ。」
「考えすぎやって。でもこれだけ言って、ホッシーはドキドキとかしないん?」
「するわけないっ」
佐倉遠馬はいきなり真剣な顔に戻った。
私は拳を構える。
「俺におちない女がいるとは思わんかったわ〜。」
「そんなチャラチャラして私がおちる訳がない」
佐倉遠馬は「ははっ」と笑った。
「お前みたいな女初めてやわ〜。気に入った。これからよろしくなホッシー」
佐倉遠馬はそう言って屋上から出ていった。