キミのとなり


「さっきから変だと思った。まだ理科室しか案内してないのに覚えたって、おかしいでしょ。」

「考えすぎやって。でもこれだけ言って、ホッシーはドキドキとかしないん?」
「するわけないっ」


佐倉遠馬はいきなり真剣な顔に戻った。


私は拳を構える。


「俺におちない女がいるとは思わんかったわ〜。」

「そんなチャラチャラして私がおちる訳がない」


佐倉遠馬は「ははっ」と笑った。


「お前みたいな女初めてやわ〜。気に入った。これからよろしくなホッシー」


佐倉遠馬はそう言って屋上から出ていった。



< 98 / 118 >

この作品をシェア

pagetop