†ゆぅぱぱ。完結作品SS集†
「澪の嘘つき。いいよって言ったのに」
「だ、だって……」
「俺、澪がキスしてくれるまでここから
離れないから」
もちろん、澪の事は俺ががっちりホール
ドしてるから、澪だって離れられない。
俺は別に誰に見られたって良いけど、澪
はすげー恥ずかしいだろうし、困るだろ
うな。
「ず、ズルいよ向坂君……」
「なんとでもどーぞ。」
シレッとしたようにそう言うと、澪が困
ったように俺を見上げて。
「じゃあ、目……瞑って下さい……」
なんて小さな声で言うもんだから、俺は
頬が緩まないようにするのに精一杯だっ
た。
保健室のベッドの上。
むせかえるような澪の甘い香りにくらく
らしながら。
俺は澪の温もりが訪れるのを待っていた
。
END.