†ゆぅぱぱ。完結作品SS集†

可愛いから付き合おう、とか、試しに付
き合ってみよう、とか。



「……俺はそんなに器用じゃないよ」



俺がそう小さく呟くと、燐は困ったよう
な笑いを浮かべて。



「不器用だよなぁ、お前」



と言いながら、チラッと柏木の方へと目
を向けた。



友達と楽しそうに話してる柏木。



良いのか悪いのか、今年も同じクラスに
なった柏木。



あれから別にギクシャクすることもなく
、友好関係を保っている。



もう、"恋人"ではないけれど。



"友達"っていうカテゴリーに一纏めされ
たって、それでも良かった。



柏木のあの笑顔がまた、俺に向けられる
なら、それで───。



そんなある日の事。