†ゆぅぱぱ。完結作品SS集†
「それは音夜が悪いよ」
俺がそう言うと、音夜は可愛らしく唇を
尖らした。
「だって酷いだろ!一つ屋根の下に二人
きりで、ムラムラすんなっつーのが無理
難題なんだよ!」
そう言いながら、バンッ!と机を叩く音
夜。
「キスの時はいい声で啼くだけ啼くくせ
に、触れるのはダメとか、拷問なんだよ
、マジで……」
はぁ、と項垂れる音夜。
「ていうかキスは許してくれんの?」
「いんや?俺が無理やりしてるだけ。逃
がさないように」
……なんか凄いな。無理やりそんな事ま
でしちゃってんのかよ。
「ていうか腹減った!食堂いこ、食堂」
ガタッと立ち上がり、そう言った音夜。
そう、実は今、お昼休みの真っ最中なん
だ。
急にそう言い出した音夜を、翼が呆れた
ように見る。