†ゆぅぱぱ。完結作品SS集†
ニコニコと穢れなく笑いながら、そう言
われたら。
自分の意思なんて関係なしに、胸が高鳴
った。
彼女が来ると、いい意味でも悪い意味で
も影響される自分が居る。
弓矢を構えれば、彼女に変な所なんて見
せたくないという意思から、ほとんど百
発百中で真ん中に弓が刺さる。
だけど、そのせいで彼女が「先輩すごい
!」なんて言われると、胸のドキドキが
バクバクになって、過呼吸にもなりそう
になって。
もう弓を構えることすらままならない。
ほんと、
「困るんだよ……」
誰も居なくなった部室で、一人そう呟い
た。
なんだこの感情。
なにこの気持ち。
胸が締め付けられるみたいに苦しい。