†ゆぅぱぱ。完結作品SS集†
少しほのぼのした気分でそんな三人を見
ていたら、
「豊ぁー」
と不意に誰かに呼ばれた。
教室のドアの方を見れば、ドアにもたれ
るようにしてこっちを見てる女。
思わず、ゲ、と言いたくなった声を寸前
で飲み込み、ニッコリと笑顔を作った。
「速水(はやみ)先輩」
その人は、三年生の速水先輩で、昔、か
なえと付き合う前に二度くらい寝た。
「どうしたんですか、先輩」
「それはこっちのセリフ。ね、次はいつ
遊べるの?」
……困るんだよな、こういうの。
「先輩、ちょっと場所変えましょう」
俺はそう言って、速水先輩を連れ出した
。
───速水先輩を連れてきたのは、中庭
。