†ゆぅぱぱ。完結作品SS集†
バッ、と顔を上げたかなえの瞳がゆらゆ
ら揺れて、悲しそうに俺を映す。
「だって……。豊、携帯にも女の子から
連絡来てるでしょ……。それに今日だっ
て、先輩に呼ばれてたし……」
「俺、昔女癖悪かったから……。不快に
させてたら、ごめんな。でも全部きっち
り断ってるから。今日の先輩も」
「わ、わかってるけど……。でも、先輩
スタイルいいし、可愛いし……」
モジモジと、恥じらうように呟くかなえ
。
……それって。
「ヤキモチ?」
かなえの顔を覗きこんでそう訊くと、か
なえが真っ赤になった。
「……可愛すぎ……ちゅーしていい?」
「調子にのんな変態!!」
可愛い可愛い俺の彼女。
そんな彼女の可愛い嫉妬に、思わず喜ぶ
俺がいた。
……もっと嫉妬させたい、っていったら
、きっと怒るんだろうけど、ね。
END.