苺な彼女と、エスカルゴな彼。
―これだけは知っておいて。
イチルちゃんは、そう言って髪を耳にかける。
「わたしはトモキくんには、うりトラマンになってほしくないな」
「?」
「だって、うりトラマンは3分しか地上にいられない。わたしは、トモキくんにずっと隣にいてもらいたい」
「……」
「それに、うりトラマンは"みんなの"正義のヒーローでしょう?トモキくんは、"わたしだけの"正義のヒーローであってほしいな、って」
「……」
「わがままかな?」
「ううん。そんなことない。僕は、イチルちゃんだけの正義のヒーローだよ」
「今日は、ありがとう。大好き」
「僕も、大好きだよ」
僕たちはシーツにくるまりながら、深い口づけを交わした。
「何か、もう一回シたくなっちゃったね」
「イ、イチルちゃん!裸で歩き回らないでってば」
僕は、いつだって苺な彼女に振り回される。
でも、そんな毎日が愛しいし、これからも続いてほしいと願って止まないのだ。
-おわり-