愛してるっ







07時30分。
あたし達が真未の家の前で待つのにも、限界がくる。
『なぁっ!!愁ちゃん何してるんっ?!』
…真未、キレんといて。
『電話も繋がらん。』
『…なぁ、あれ。』
結衣が指さしたのは、横断歩道を渡る、悠翔と愁ちゃん。
『悠翔っ!!』
『愁ちゃんっ!!』
呼んでも届くはずがない。
――――――
『おっかけてくるっ!!』
『えっ!?』
真未の言葉も聞かずに走り出すあたし。
『うちも行く!!』
後ろからおっかけてきた咲。
…まぁ、あの空気ぢゃねぇ??
結衣と真未、住田に武田。
居場所、ないじゃんね。
――――――
20分くらい探し回ったかな。
愁ちゃん家の前で見つけた。
『愁ちゃんっ!!悠翔っ!!』
「玲?!」
『なんで来てくれへんの?!』
「は??」
『夏祭り、みんなでまわろって…』
「俺知らんからっ!!」
『連絡したやんっ!!愁ちゃんも、なんでゆってくれへんのっ?!』
「…ごめん。」
『もういいよっ!!』
とりあえず、咲に電話…

pipipipi…pipipipi…
『はい…』
力の抜けた返事。
『見つけた。藍利の家の前におるから。』
『わかった。』
プツ…ツー…ツー…
『はぁ…』
荒くなった息と01緒に出たため息。
自分が虚しいなぁ。
真未にも電話しよ…

pipipipi…pipipipi…
『はい?』
『真未、今どこ??』
『家の前。』
『咲が来たら行くな。』
『わかったー』


咲が来て、ちょっとキレ気味で真未ん家に向かった。
でもおらんかってんなぁ。







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