愛してるっ









…疲れた。
あたしは泣いてた。
なんでやろ…
涙が止まらんかった。
しゃがみ込んでずっと泣いてた。
結衣の声が聞こえて、遠ざかっていった。
ちょっとしてから…
「玲…??」
『玲ちゃんっ!!』
洋子と紗希と…悠翔。
『あ…』
あれ…??
みんな…どこ…
『玲ちゃんどーしたん??』
『あ…置いてかれた…かも…』
『うそっ?!』
『01緒に来る??』
『えっ…』
「ほら、行くで」
『行こ、玲ちゃん』
洋子に手を引かれ、あたしは黙って後をついていった。

砂浜にやってきた。
海ほたるや…キレー。
目の前に…人影。
………誰??
「…わっ!!」
『イヤァアァ――――――!!』
女子の声がハモる。
…原ちゃんやん。
もぅ…原ちゃん嫌い…
「原ちゃん泣かしたー」
「えっ?!俺?!」
「わーるいー」
とか言いながら悠翔は足早に歩く。
『待ってやぁー…』
泣きながら悠翔についていく。
悠翔の服のすそをギュッと握って…

…なにこの道…
土だし…歩きにくい。
――――――ズルッ…
『キャァー!!』
こけた…てか階段落ちた。
「玲っ…大丈夫かぁ??」
ってて…足すりむいた…
『大丈夫…』
ちょっと痛いけど。
「ほら。足元」
悠翔は持っていた懐中電灯であたし達の足元を照らしてくれた。
優しさ…??
やめてよ…揺れちゃうじゃん。







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