愛してるっ
毎日、日を重ねるごとに愁ちゃんに惹かれるあたしがいる。
好きだって…思ってんのかな…
もう03月。
お別れ遠足が終わり、卒業式の練習にはいる。
席もバラバラ。
近くに誰もいない席で、ただ01人ポツンと座ってた。
そんなに仲がいいわけでもないクラスメートが隣にいる、慣れない席。
嫌だな。
疲れる。
冷たい人間でも、人に合わせたりはする。
てゆーか、合わせることの方が多い。
隣は、クラスのリーダー系グループの女の子。
この娘の相手すんの、疲れる。
『卒業証書、授与』
01組の人達が終わり、02組にまわってくる。
ゆっくり立ち上がる悠翔。
『内木悠翔』
「…はい」
「僕は将来、医者になりたいです」
みんなが言うこれからの目標。
中学に行ってから…
将来の夢…
たくさんあった。
人それぞれだった。
悠翔の医者になりたい夢。
それはあたしの影響を受けたからかもしれない。
あたしの夢は医者。
ずっと昔からの夢。
胸が痛んだ。
あたしと関係があったことを思い知らされた。