僕が君にできること
「うわっ!!やっべ!!」

泡だらに溢れかえるペプシに動揺しこぼしまくった。

「はい。これ使いな」ハンカチを渡した。

「ありがとう」

慌ててズボンを拭きながら上目遣いで見上げてきた。

「久しぶり。…新刊入ったのに来なかったね」

ペプシを持ちながら拭く姿に、さらにこぼしそうで見てられない。

「あっ…うん。彼が帰ってきてたから」

なんとなく言いにくかった。・・・・自意識過剰だ。

「あっ…そうだったんだ」と答えるその男が動揺してる?・・・・やっぱり自意識過剰だ。

「これ読んだ?」

その男は人気シリーズの新刊をヒラヒラさせた。

「え?!それもう出たの?読んでない!」

かなり続きが気になっていた1冊だった。

「次まわそうか?」

前にもやったやりとりに胸が踊った。


「読む読む!!」
そう言って自分のスペースへと戻った。
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