僕が君にできること
「朋・・・・ごめんまた寝ちゃった俺?」

「あっうん・・・・テテ疲れてるね・・・・。ここに来ないでゆっくり休めばいいのに」

テテの頭を撫でながら表もないことを呟いていた。

「実は・・・・来月からツアーで、しばらく日本を離れるんだ。そのレッスンで確かに疲れているかもしれない」


・・・・知ってるよ。咲子に教えてもらった。世界ツアーに行くんだよね。すごいねテテ。膝まくらをするテテの顔を見つめる。片方が一重のテテの瞼。まつ毛が長いんでね・・・・。今ここにいるこの人は私だけのものにはならない人。私だけのものにしたい。そう思った時点でこの関係は終わってしまう。彼の重荷になってしまう。一緒にいることが幸せなのに辛くて押しつぶされそうだった。



「また忙しくなるね。」


のめり込むのが怖くていつもそっけない態度を心がけていた。
でも、気持ちは正直だ。さらに忙しくなり会えなくなるのはやっぱり辛い。


「ちょうどいいよ。彼の遠征もその頃終わるし。私もしばらくここ来れなくなると思うから…」


隼人とは続いていた。


テテもまたこの時間を現実と違うものとラインを引いていた。


だから隼人のことは何も言わなかった。




傷を伴う関係と覚悟しているかのように…。


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