セイギ
私は自分のマンションの部屋で一人考えていた。




広尾さんは、私と同じような体験をした。




どうして最初の段階で気付いてあげられなかったんだろう。




目を見ただけで分かったはずなのに。



深い闇を持っていることは。




今佐伯に話したことは他の部下に話していない。




いずれは耳に入ることだろうけど。




そう思いながら携帯を手にする。




プッシュした番号は一番頼りになる辰巳。




辰巳にだけは話しておこう。そう思った。




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