セイギ

「話は終わったから、今日も飲みに行こう。」



そう部下を誘った。




次の日の11時。



多くの報道陣が集まった。そのことでも今回の事件の注目度が高いことが分かる。





管理官と刑事部長が立ちあがって初めの挨拶を始めた。




挨拶が終わると刑事部長は座ったが、管理官は立ったまま報道陣を見つめていた。



「えー、皆様に今回の事件の概要を話す前に一つお話ししておきたいことがあります。」




そう切り出した。そして1年前の事件のことからその中で今回のマル害の野々村の名前と自殺した広尾さんの名前を揉み消したこと。全て話した。




報道陣の一人が


「その事件で名前を揉み消さなければ今回の事件は起きなかったと判断してよろしいでしょうか?」



そう問い詰めた。



管理官は静かに

「そういう風に考えていただいてよろしいです。」



そう静かに言い、頭を下げた。