永久の宝物
出逢い
三年前ーー
「おい、そこの君。えぇっと…そうだ!紀野!」
「…はい?」
入学式も終わり、帰ろうとしていた時担任が声をかけてきた。
「ちょっと、この廊下を掃除すんのを手伝ってくれんか?」
「…え」
廊下をのぞいたあたしは思わず絶句。
廊下は土がたくさん落ちていて、靴のあとも残っていた…。
「いやぁ、ちょうどよかったよ。教室にお前が残っててくれて。誰がやったか知らんが、今日は俺が掃除担当なんだよ。」
いや、ちょっと、待ってよ!
あたしはたまたま、みんなより帰るのが遅れただけなのに…。