甘-い恋の病【短編】
私は、山口クンに駆け寄る。
『は、はいボールっ』
うぅ…
声震えてるよ~
「お前、力弱いなぁ、ちゃんと腕鍛えろよ~っでも、拾ってくれてありがとなっ!!」
わ…笑った!!
「弘瀬-っ早くボール、持ってこいよ-」
「あぁ、ゴメンゴメンっ……じゃあな、杉本っ」
そう言って、山口クンは私に手を振り
サッカー部の方に
走って行った。
今…手、振ったよね……?
…キュン
また、胸が痛くなった。
だけど、さっきと違って
心臓が、ギュッて小さくなる感じ…
確かなのは
さっきの胸の痛みなんかよりも
ずっとずっと
痛かったコト……