表の嫌い、裏の好き
それから、あの子とはよく話す仲にな
った


『あたしね、昔から…背が小さいのが
コンプレックスなんだ…』


悲しそうに笑う君


『背が小さいだけで、からかわれたこ
とがあるんだもん
あたしだって…こんな体に生まれてき
たくてきたわけじゃない
年下の子にまでいろいろ言われるし…
本当にいやだった
だから、こんな性格になったんだと思
う』


嫌な性格でしょ?


自分で言った


あの子の持っている闇


確かに体のことを言われたら俺だって
すごく嫌だ


『でも…
直樹君…なおちゃんが
【小さいほうが可愛い】
って言ってくれたから…
すごい嬉しかったんだよ?』


笑顔で言ってくれた


ドキ


好きな子の役にたてて…よかった


好きな子?


そうか…俺は好きなんだ


この子…いや、百合菜が


これが……俺の初恋
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