あいことば


「…………」


駿は無言だった。



「しんかわいいでしょ!」


なぜかりんが誇らしげだった。



「…駿、無言って気まずいんですけど。」


あたしの言葉に、駿がやっと口を開いた。



「…お前とりんってやっぱ姉妹だったんだなぁ。

りんみたいじゃん。」


「当たり前じゃん!

あたしのメイクでしんは完璧だよ☆」


あたしの代わりにりんが答えた。



あたしは無言で駿の横を通り過ぎ、げたをはいた。



「じゃあ、りん、行ってくるね。」



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