あいことば
「すいません、りんご飴1つ。」
甘い飴の香りが漂う屋台のおじさんに言った。
「はい、まいど!
大きさはどっちがいいんだい?」
「えっと…
「あっ、大きい方で。」
おじさんの質問に、なぜかあたしではなく駿が答えた。
ビックリして声が出ないあたしの代わりに、駿がりんご飴を受け取ってお金をはらった。
「はい。」
そう言って当たり前のようにりんご飴を渡す。
「…ありがと。
あっ、お金!」
そう言ってお金を渡そうとしたあたしを駿は阻止した。