あいことば
「何で!?
何で否定しないわけ!?」
りんに向かって聞いた。
驚きのあまり声がうわずっている。
「そんなあたしに言わないでよー。」
りんがそう言って、ベッドに横になった。
「……もう付き合っちゃえばいいのに。」
「…………………
何でそーなるの…」
ふう、とため息をついて机に腰かけた。
りんがじっとこっちを見ている。
「…あのさ、しんはさ、
恋したいとか思わないの?」
今のりんの瞳は、恋する乙女の強い瞳だ。