あいことば


萩くんがまっすぐにあたしを見てきた。



…萩くんの、この瞳をあたしは知っている。


りんと同じ瞳だ。



あたしはその瞳を見つめたのち、視線を下げた。




「オレ、ずっと朝倉が好きだった。


一目惚れだったんだ。


高校に入学して、初めてグランドで朝倉が走ってりのを見たとき。



そして、同じクラスだって知って、隣の席になって、オレ、ほんとに嬉しかった。」



萩くんの、まっすぐな言葉に胸が熱くなる。


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