あいことば
「萩くん……ごめん。
あたし、萩くんと付き合えない。
本当にごめん。」
そう言って、あたしは頭を下げた。
「萩くんは、あたしにとってほんとに大切で、大好きな友達で…
でも、付き合うっていうのとはちょっと違う。
だから…」
あたしは、そう言いながら涙が出た。
泣きたいわけじゃないのに、自然に涙がでた。
「…ありがと、朝倉。
返事が聞けてよかった。
あと、めったに見れない朝倉の泣き顔を見れたし。」
そう言って、萩くんは優しく微笑んだ。