あいことば
「…いるよ、好きなやつ。」
あたしの質問に、亮ちゃんはゆっくり振り返りながら言った。
街灯に薄く照らされた亮ちゃんがあまりに色っぽくて、あたしは思わず見とれてしまった。
「オレ、ずっと片思い中。
オレは一途だから、好きなやつとしか付き合いたくないの!」
「…いたんだ。
なんか意外…。」
亮ちゃんの返事にあたしはびっくりして、思っていたことがそのまま口から出てしまった。
あたしの言葉に、亮ちゃんが苦笑いをした。