あいことば
「りんっ!」
あたしがりんのそばにかけよる。
あたしのあとに、まおも続いてくる。
「ケガしてない?
何があったの?」
あたしが聞くと、りんは無言のままうつむく。
「りんー…
泣いてる先輩がいたよ。
なにがあったの?」
そう言っても、りんはうつむいたままだった。
「りん、何か言ってくれないと分かんないよ。」
「・・・・・・・・」
あたしたちの間に沈黙が流れる。
その沈黙を破ったのは駿だった。
「恋愛がらみだろ。」