あいことば
「じゃあまお、
りんを頼んでもいい?
あたしたち、部活いかないと。」
りんの頭をなでながら言った。
まおがうなずく。
りんが顔をあげた。
「ごめんね、しん。
大会前なのに。」
ばつが悪そうに言った。
そんなりんに、あたしは笑いかけた。
「大丈夫だよ。
じゃあ、行ってくるね。」
そう言って、りんの頭をぐりぐりとする。
りんがスッキリしたような顔で笑った。
りんの笑顔を見届けたあと、あたしたちは部活にもどった。