あいことば
朝から心臓が鳴り止まない。
気持ちが落ち着かず、そわそわしてしまう。
競技場に着くと、一気に緊張が高まる。
他校の選手がみんな速そうに見える。
なんか自信を喪失してしまう。
「おっす」
駿がそう言って背中を叩いた。
大会当日なのに、余裕そうに見える。
「お前、何組目?」
荷物置きに向かう途中、駿が話しかけてきた。
「3組目だよ。
駿は?」
「奇遇だな。
オレも3組目!
今日のラッキーナンバーは3だな!」