まばたきの恋



あたしは臆病者だ。



”一目惚れなんて、するもんじゃなかったな”


人の好意には何にも代えがたい安心感がある。


その包容力にすがったのは自分自身で、


寄りかかる壁を失くして傷ついたのも自分自身で、


自分の変わりゆく思いすら、


いつまで経っても認められずに、


そうして誰かを傷つけて、逃げて、


同じ過ちを2度繰り返すところだったんだ。


もう遅いのかもしれない。


でもね、それでも伝えたいの。


ようやく向き合えた”こころ”は、


とてもいとおしいものだった、と。



それからもうひとつ、


あなたがすきだと。





< 25 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop