大好きだったよ。
エレンちゃんのあたしより小さな手は


背中を一生懸命擦ってくれている。


そんなときに限って、


ケータイが震える。


海っていう文字があっちゃったりして。


ためしに出てみようなんてバカな考えに従っちゃう。


「もしもし?」


『海潮?どこにいる!?』


「色んなとこ」


『はぁ!?意味わかんねぇんだけど。』


「知らない」



サイテーな海潮ちゃんを作ってるんだ。


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