大好きだったよ。
「あ?」

「ううん。何でもない」


「んだよ。風呂入れよ」


「うん」


海のちょっとした優しさが大好きで、


海のツンデレっぽいとこも大好き。


好きなとこなんて、挙げてたらきりが無いけれど。


あたしは海が好きなんだ。
 

そんなことを考えながらお風呂に入る。

やっぱり一人は嫌だ。

誰もいないでしんとしている。


シャワーの音だけが響いていて、


この世に取り残された気がする。


なんであたしって、こんなに捻くれてて、


こんなにネガティブなんだろう。


そんな自分が大嫌いだ。


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