大好きだったよ。
「いいよ...。もう」


「はぁ?何怒ってんの?」


「怒ってないもん」

ただ...ちょっと照れるだけ。


海の匂いにくらくらする。


どうにかなっちゃう前に離れなきゃ。


「ちょっとぉ...もう!!!」


「だから、何怒ってんだって」


「怒ってないもん」


海の力は強くなるばかり。


「もう!!!やめてよ」


海を突き放した。


顔が赤いのを気づかれないように。


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