幼なじみと恋物語
聞いたことない、低い怒鳴り声
わたしを見る目も冷たくて、なにも言えなくなった
「取り消せ、晴。今だったら、まだ他人じゃない。“幼なじみ”だ」
「……いや……」
「取り消せ」
「いや!」
「晴……っ!」
「いや!取り消したくない!“約束”なんてどうでもいいの!わたしはケイが……!」
「どうでもいい……?ずっとずっと、守ってた“約束”が?大切にしてたの、俺だけ?」
「ちが……っ」
「他人だな」
「っ!」
「今、この瞬間から。俺たちは何の関係も持たない“他人”だ」
「け……っ、ケイ待って!」
ケイは最後にわたしを嘲笑って、教室を出て行った