幼なじみと恋物語
俺の声を遮って、すでに着替えた野水が割って入った
「悪い」
そう言って退くけれど、野水の視線は俺に張り付いたまま
「……なんだよ」
「別に?朝から彼女とイチャイチャいいなぁ、って」
野水は俺の横を通り過ぎるとき、あからさま嫌味を言った
「……っ!」
“好きで付き合ってるんじゃない”
言い返そうとして、気付いた
野水が“1人”ということに
「野水、……お前、晴は?」
「なんで気にすんの」
「だって居ねーから」
「“他人”なんでしょ?」
振り返った野水は、冷たい目をしてた