幼なじみと恋物語
お母さんが帰ってくると言った10月は、文化祭がある
9月の上旬
まだまだ暑い中、冷房の効いた部屋で出し物を決めていた
「やっぱ茶店じゃね?」
「えー?普通すぎ」
「じゃあなんにすんの」
「あれは?コスプレ」
「え?それも普通なんじゃ……」
クラスメイト大半が混ざった討論はなかなか終わらない
「決まんないなー」
いつの間にかわたしの前の席にいたケイが、暇そうに机に頭を乗せている
わたしは何気なく、ケイのさらさらの髪に指を通す