彼氏がいるのにアイドルと
「やっと叶えた夢なんだよね?
私のために犠牲にしていいの ?」
一般人とのスキャンダルは、アイドルにとって致命的。ユイ姉もそう言ってた。
レンは悲しげな目でこっちを見る。
「どうしたら伝わる?」
うつむく私のこめかみにキスをし、レンは言った。
「全部欲しい。何百人のファンの声援より、お前の口から好きって言われたい。
でも、お前にとって俺はただのアイドルなんだよな……」
ずるいよ。そんな切ない表情をす るなんて……。
「好きだよ。アイドルじゃなくて、私だけを見てくれるレンのこと…!」
レンの首に両腕をまわし、私は彼の唇を求めた――。