好きって、言いたかった。
それは突然のこと。




フワッと私の手が、

何か大きなものに包まれた。


大きくて、ゴツゴツした何か。



それは私を大きく包んでくれた。





その正体が気になって、

私は自分の手を見る。



「…あ」





私の手を包んでいたものは。












彼の温かい、大きな手。



さっきまで腕を掴んでいてくれた手だった。
< 11 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop