好きって、言いたかった。
「美晴さん、何か温かいもの食べる?」


私たちがいるのは、

学校から少し離れた位置にある商店街。




寒さに負けじと、

たくさんの店から熱気が込み上げてくる。






「いいの?」


正直お腹が少しだけ減っていた。



それに寒いから体力の消耗も激しい。



私は彼の言葉に甘えることにした。






「いいんだよ。

無理やり連れてきたのは俺なんだし」



そう言って彼は白い歯を私に見せて

ニッと笑った。




その笑顔が愛らしい。
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