好きって、言いたかった。
「答えが出せないんだろ?」


そう言って彼は私の腕を引っ張る。

少し強かったけど、痛くはなかった。

優しさのこもった、暖かい手。





「なら俺とデートしてから決めて」



私の腕を掴んだまま。



彼はまた赤面している顔で。





私の顔をジッと見つめていた。
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