嘘を吐く日々

“悠斗犯された。”

このメールを送った。
悠斗はすごく心配してくれた。
悠斗は相手の男にかなり怒ってくれた。

嘘のメールを送ることで、私は安心した。
悠斗の中に少しでも、私がいる。
もっと嘘を吐くようになった。

そんなある日、私は架空の人物をつくった。
メールだから誰が打ってるか分からないことをいいことに、ナンパされて連絡をとっている新という人物をつくった。

“悠斗君だよね?菜美の知り合いの新っていうんだけど…仲良くして?”

男言葉で私は悠斗にメールしてみた。

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