送信して10分後。
バイブが鳴った。

“元気だよ!この前返事返さなくてごめん…考えてた。”

“大丈夫だよ♪考えてくれていたの?悠斗の考え知りたい。”

“俺は、純麗を幸せにできなかった。本当に大事な人なのに。純麗を忘れられない。まだ好きなんだ。
純麗がいなかったら今の俺はここにいないし、今も純麗が死んでしまったことが嘘ならいいのにって思う。きっと菜美がいくら待っていてくれても、俺は菜美の気持ちに答えられない。菜美が俺を好きな気持ちと同じくらい菜美を好きになれない。
菜美にはもっといい人がいるよ。俺なんか好きになるなよ!”

メールを読んだ途端に涙がでてきて、返事が打てなかった。

悠斗…
なんで現実はこんなにも辛いことだらけなんだろう。
純麗さんが羨ましくて、憎くて、こんな感情初めてだよ。

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