イケメンSPに守られることになったんですが。


不自然。


その言葉で、2人のSPの顔に緊張の色が現れる。



「高浜さん、やっぱりそうなんですかね」


「いや……まだ推測の域を出ないからな……」


「な、何、なんの話ですか?」



背が高い2人の間でジャンプしながらたずねると、亮司さんが私の頭をポンポンと優しく叩いて、フローリングの床に着地させた。



「あなたの言う通り、不自然な点が多いと、俺も思うんです」


「と、言いますと……」


「SCSについてはまだ謎が多いですが、あなたが作中で書いた組織のように、欧州出身のメンバーが多いと思われています。

彼らが日本語で書かれたケータイ小説を偶然発見し、あれだけのボリュームの話の内容を理解したという可能性は、低い気がします」


「……確かに」


「それに、初めにあなたを襲ったのも、昨日の狙撃班も、日本人、あるいはアジア系外国人だと思われます」


「ってことは……?」


「SCSはアジア系中心の組織であるという事か、
もしかしたら他の組織がSCSの名をかたって、捜査を攪乱しようとしているか、という可能性があります。

何度も言いますが、まだ推測ですけどね」





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