イケメンSPに守られることになったんですが。


「あー、相変わらず感じ悪いな、あのクソキャリア」



今まで黙っていた新城さんが吐き捨てるように言った。



「でも、麻耶ちゃんを狙ってるのがSCSじゃなかったら、これからどうなるんでしょうね、班長」



大西さんが班長さんに聞く。



「俺たち特殊班じゃないですか。

麻耶ちゃんを狙ってるのが普通のテロ集団だったら、俺たちお役御免になるんですかね?」


「え……っ」



そんな。


超能力者相手じゃなきゃ、特殊班は警護についてくれないの?


ということは、もう亮司さんに守ってもらえないの?



「いや、こんな中途半端な状況で、他の班との交代はないだろう。
引継ぎ面倒くさいし」



班長さんの言葉に、少しほっとする。



「どうしても俺たちが出なきゃいけないような事件が他に起こらない限り、麻耶ちゃんの警護は特殊班が引き受けよう。な、高浜」


「はい、もちろん」



亮司さんがうなずいてくれて、やっと心が落ち着いていく。


だけど疑問は残ったままだ。


SCSが関係していないのだとすると、私はどうして、そして誰に狙われているんだろう。






< 151 / 438 >

この作品をシェア

pagetop