イケメンSPに守られることになったんですが。
「おはようございまーす……」
「お前、どうして昨日何もなかっただなんていったんだ!偽証罪で逮捕するぞ!」
凍えながら挨拶をすると、突然篠田さんに怒鳴られた。
はい?何の事ですか?
目をぱちくりしていると、私を庇うように亮司さんが前に出た。
「彼女は本当に関係ないと思っていたんだ。仕方ないだろう。
早く捜索をしてくれ」
「ちっ!
おい小娘、今度手がかりを隠すようなことをしたら……」
「いい加減にしろ。早く中へ入れ」
亮司さんは大家さんから鍵を預かると、私たちを部屋の中へ入れた。
「うーわ、きったねー。お前、片付けられない女ってやつか」
「しょ、しょうがないでしょ、いきなり来るんだもん。
まだ床が見えてるだけいいじゃん」
素直すぎる新城さんの発言に、威力のない言い訳をする。
初日にこのアパートから出てくるとき、ささっと片づけをしたはずだけど、棚の本や小物はぐちゃぐちゃ、タンスからは服の切れ端がはみ出てて、かなりだらしない。
「ところで、なんで篠田さんに私は怒られたんですか?」
「ええと、あなたが昨夜話してくれたことが、事件に思わぬ進展をもたらしまして。
もっと早く話してほしかったと、怒っているんです」
「昨夜……?」
「あなたは地下鉄爆発事件の日、元恋人に会ったと、おっしゃっていました」
亮司さんがゆっくり説明する。
でも、意味がわからない。